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スリアインタビュー『ヨガと私』vol.4~後編~ by黒川ナミタ

2021.07.30
  • コラム

スリアインタビュー『ヨガと私』

ヨガとのかかわり方にフォーカスしたインタビューの配信をスタートしました。

スリアが選んだ『ヨガと私』ぜひご覧ください。

 

~あるきっかけではじめたヨガが、いつしか家族の日常になる~

Vol.4 <後編> 黒川ナミタ先生

インスタグラムの写真でも、美しくパワフルなアーサナで多くの人を魅了している黒川ナミタ先生は、インドと日本、ふたつの国のルーツを持っています。そして、バイリンガルという個性を生かして、東京・赤坂見附に国際色豊かな『Nami Yoga Studio』を運営中。実は私、ナミタ先生にじっくりとお話しを聞くのが初めてだったので、この機会をとても楽しみにしていました。ナミタ先生ご自身のヨガやライフルタイルに加えて、意外なお話しも伺えて、楽しい時間になりました。

 

――以前のお話しは「インタビュー前編」をご覧ください。

 

村上華子:ヨガインストラクターとして、順調なスタートを切りました。そこから現在の『Nami Yoga Studio』を立ち上げるまでの経緯を教えてください。

 

黒川ナミタ先生:主人のお母さんが心理学者で、グループセラピーをするための施設として、新しい事務所に移転を考えていました。そこで借りたスペースが広すぎたようで「ナミちゃん、スタジオやらない?」って。スタジオをオープンしようなんて考えてもみなかったけど、いきあたりばったり(笑)

 

華子:しかも赤坂の一等地に。すごいですね~!!

 

ナミタ先生:でも実は、スタジオをオープンした時、一人目を妊娠していて。

 

華子:えーーっ!ナミタ先生、お子さんいらっしゃるんですか? 知らなかった。SNSにお子さんの写真がないからママだったとは知らなくて!!よい意味で、そんな気配を感じさせないですね(動きもキレキレで、本当に美しいです…)

 

ナミタ先生:いますよ、三人(笑) 2013年10月にスタジオをオープンしたのですが、その時は妊婦で、翌年の2月に出産して2ヶ月休みました。またすぐに復帰して、それから2~3年間は一人でスタジオを運営していました。

 

華子:それは大変でしたね。しかも、お子さんが三人!うちなんか子ども一人しかいないのに、あれこれぼやいてしまう、反省しなきゃ。

 

ナミタ先生:二人目を出産する時に、はじめてヨガの先生を雇いました。私がいない合間にもスタジオが回るように。二人目を出産した時は4~5か月程スタジオを休んだかな。その後、またすぐに復帰して。また次に三人目も…。

 

華子:なるほど。そういう経緯があって、今のスタジオの形になってきたのですね。ナミタ先生ご自身もそうであるように、バイリンガルのクラスも多いとか?

 

ナミタ先生:そうなんです。うちのスタジオを探して連絡をくれる生徒さんも、外国の方が増えてきて、年々バイリンガルの比率が高くなりつつある。今は英語を話す先生の割合の方が多いかな。

 

▲港区の赤坂見附にある『Nami Yoga Studio』。国際色豊かなレッスンには多くのヨガ愛好家が集まる。

 

華子:そうそう、言語というと。インターナショナルスクールご出身で、アメリカの大学もインドで学んだヨガもすべて英語ですよね。そこで、神戸のご出身っていうことは…英語の次に、関西弁が得意なんですよね?

 

ナミタ先生:そうそうそう!でも、赤坂にいると関西弁は使わない~。というか、関西人ってあまり敬語を使わないんですよ。少なくても、私のいるコミュニティーのなかでは。だから私が初めて敬語を使ったのが、新卒で入社した証券会社の時。みんなの真似しながら「こうやってしゃべるんだ」って(笑)関西弁では敬語をしゃべれないので、スタジオに来る生徒さんには標準語になっちゃう!

 

華子:ナミタ先生の素顔が少しずつ見えてきてうれしいです(笑)話が変わりますが、教えるヨガのスタイルはフロー系が多いですか?

 

ナミタ先生:そうですね、フロー系が多いです。ポーズからポーズに流れたほうが、動きやすくて好きなんです。あとは例えば、イスのポーズから片脚を後ろに引いて、戦士のポーズに移行するとか、ポーズを組み合わせるおもしろさもあるし。

 

華子:昨年の話しになりますが、野村賢吾先生が主宰する『Quiet Time』の生配信ライブで、ナミタ先生のレッスンを拝見しました。フローのレッスンすごく心地よかったです!

ところで、ナミタ先生は高校生の頃から長くヨガを実践されていますが「ヨガの教えが役に立った」と実感することはありますか?

 

ナミタ先生:もちろん、毎日実感しています。ヨガの教えは、子どもが抱える悩みや、愚痴に対してのアンサーにもなるし、リアルライフで役に立っています。絵を描く時も、キョロキョロするんじゃなくて、絵に集中しようとか(“今ここ”の感覚)。うちでは、ライフルタイルを通じてヨガを教えている感じ。あとは、私が部屋でヨガをやっていると、一緒にやりたいと言って、横に来てマット敷いてやっていることもありますよ。

 

華子:そうやって自然な流れで、ナミタ先生の生活の中にヨガがあるから、お子さんもそれを見ながら育ち、ヨガに親しんでいくんですね。スタジオではキッズヨガも人気なのだとか。

 

ナミタ先生:去年の緊急事態宣言発令中の間に、週に一回、オンラインでキッズヨガをやりました。すごくたくさん人が集まってくれて、評判も良かったです。ヨガのポーズもやるけれど、「家の中にあるぬいぐるみを3つ持ってきてね!よーい、どん!」って、日本で言うところの“借りもの競争”的なことをやったり。また、探してきたぬいぐるみを足にはさんで落とさないように転がる、体を使ったゲームをしたり、最後はお片付けまでちゃんとやりますよ。

 

華子:それは楽しそう。子ども達に、ヨガは楽しいもの!という印象も残りますね。そうそう、最後に聞きたい質問があるのですが、ヨガを長年やってきて、実際、あぁ、今日は練習が面倒くさいな~って、思う日はないですか? それだけお忙しいと。

 

ナミタ先生:あるある。子どもが三人いて、スタジオもあるし。「今日は疲れたからネットフリックスでも見ようかな」と思う日もあるけど、でも、忙しいからこそ、このタイミングを逃したら、次にちゃんと練習できるのが一週間後になるかも!? なんて思うと、自分のスタジオに行って、誰かのレッスンを受けている。ヨガをするたびに、毎回気づきがあるし、すっきりするし。ヨガに行って微妙だった、なんて思うことは絶対にない!

 

華子:おもしろいですよね、仕事でもずっとヨガをして、プライベートの時間でもヨガして。それでもやめられないって、なんなのでしょうね(笑)

 

ナミタ先生:本当に、なんなのでしょうね~。「シェフが他のレストランに食べに行きたいと思うのと一緒」なのかな? とはいえ、ヨガを教えることと、レッスンを受けるのはぜんぜん違う感覚。誰かのレッスンを受ける時は、「次のポーズは何をする」とか考えないから、ある意味「無の状態」。だからこそ、色々な気づきがあるのかな。手をつないでついていくだけ、みたいな!

 

華子:それが元気のもとなんでしょうね、リフレッシュできる。今日は素敵なお話しをたくさんありがとうございました。今度はスタジオに伺います!

◇黒川ナミタ

東京・赤坂見附『Nami Yoga Studio』主宰。

インド人の父と日本人の母を持つ神戸生まれの神戸育ち。ずっと日本で育った私はインドの文化を知る為17歳からヨガを始めた。21歳の時に東京の大手証券会社に就職。幅広い知識を身につけ、人生の次のステップにチャレンジする事を決意した。元々インドを知りたいという思いで始めたヨガ。しかし、インドに行かないで何がわかる?と思い切ってヨガの聖地であるインドのリシケシュへ渡る。2012年5月、200時間の全米アライアンスヨガのインストラクター養成プログラムを修了し、2015年に再び300時間の養成プログラムを取得。その間はヨガを教えながら、オックスフォードの認知療法センターや東京でマインドフル研修、産前、産後ヨガ、キッズヨガ等を勉強した。現在は東京を拠点に、様々な年齢層、バックグラウンド、やレベルの方々にプライベートやグループレッスンを開催。大都会で暮らすストレスを理解し、 身体を最大限にいたわるハタヨガのレッスンを、日本語と英語で行っている。

 

Nami Yoga Studio Website

Nami Yoga Studio Instagram

◇村上華子

2004年にヨガを始め、綿本彰氏にヨガを学ぶ。ヨガ仲間と共に『HAS YOGA銀座』を設立。
また、ヨガの指導のかたわら、中医学をベースにした薬膳フードデザイナーの資格を取得し、ヨガと薬膳のコミュニティー『季結び庵』を主宰。
ヨガによる心身の健康法に加えて、日本の風土、四季の移ろいに合わせた薬膳(食養生)のレクチャーも行い、自然と調和した、心地よい暮らし方の提案している。

2015年~アジア最大級のヨガイベント『ヨガフェスタ横浜』に、講師として毎年登壇。
さらに、ヨガを中心に心と体に向きあうための記事を執筆する編集・ライターとしても活動の場を広げ、様々な角度からヨガの魅力を伝えている。

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