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【梅雨のどんよりを解消③】
温かいスープで体を整える!
梅雨に食べたいおすすめ薬膳レシピ
みなさんこんにちは、suriaアンバサダーの村上華子です。そろそろ本格的な梅雨に入り、あいにくですが…。
ここはひとつ気持ちを切り替えて! 夏をアクティブに楽しむために、今からできる体の準備をしておきましょう。
今回は【梅雨のブルーな気分を吹き飛ばす】シリーズの締めくくりです。
まずは、前回に引き続き「梅雨のどんよりを解消するためにできること」からおさらいします。
■“ためない”体づくりのコツ
ヨガと薬膳からできるセルフケア!
<エクササイズからできること>
・マッサージでつまり取り、呼吸で循環
・ヨガのポーズで全身の血行を促進させる
<食事からできること>
・お腹に優しい食べ方を選び、消化力を落とさない
・代謝を助ける食材で、体を巡らせてすっきりと
【梅雨のブルーな気分を吹き飛ばす】シリーズでは、以上のことを意識しながら、巡りをよくして、水はけのよい体を目指してきました。今回はこの中かから“食事からできること”を目的に「あさりと春雨を使った薬膳スープ」のレシピを紹介します。
体内の巡りを阻害する
ヘドロ(痰湿)をつくらない
じめじめとした日々が続くと倦怠感や不調を感じるという人も多いのではないでしょうか?
湿気を含んだ外気は、呼吸や皮膚を介して、私たちの体の中に余分な湿気をためます。
これらの湿気が体にどんな影響を与えるか…。例えば、さらさらと流れる川の水は濁らないけれど、水たまりは時間とともに濁り、よどみます。同じように、体の中に溜まった過剰な水分は適切なケアを行わないと体の中に停滞し、やがて「痰湿(たんしつ)」というヘドロのような物質に変わります。
痰湿は体の中でつまりを引き起こし、気や血のスムーズな巡りを妨げるので、それによって様々な不調をもたらします。
そこで、梅雨を快適に過ごすためには、湿気をためない、よどませないというケアが必須に。薬膳の食事からできることは、消化力を高めて、余計なものを排出する力を養うこと。そのためには食材選びと調理法が役立ちます。
■梅雨におすすめの食材
あさり・・・過剰な熱のこもりを鎮め、むくみを取る。
緑豆春雨・・・体内の水分排出を促し、利尿作用を高める。
キャベツ・・・胃の気を補い、消化の働きを元気にする。
三つ葉・・・滞った気を巡らせ、神経の高ぶりを鎮める。
消化力を助け、水分代謝を促し、体を巡らせるこれらの食材は、梅雨時期の心強い味方に。そして、食材の栄養を丸ごと摂取できて、お腹にも優しい調理法“温かいスープ仕立て”にして食べるのが◎です。
■あさりと緑豆春雨のスープ
【材料】(2人分)
あさり(砂抜きしたもの)200グラム
緑豆春雨 30グラム
キャベツ 2枚
三つ葉 お好みの量
水 400ml
酒 大さじ2
しょうゆ 少々
塩 適量
こしょう 適量
【作り方】
1、砂抜きをしたあさりは、殻と殻をこすりあわせるようにして洗いザルに上げる
2、緑豆春雨はお湯で戻し、食べやすい長さに切る。キャベツは千切りに
3、水が沸騰した鍋にあさりを入れて、アクを取りながらしばらく煮込む(※POINT)
4、あさりを殻ごと煮出したスープに酒とキャベツ、緑豆春雨を加える
5、キャベツがクタっとし、春雨が食べごろになったら、しょうゆを加える
6、仕上げに塩とこしょうで味を整える。皿に注ぎ、三つ葉を飾って完成
※POINT
薬膳の知恵では、「あさりの殻に優秀な働きがある」と考えるので、時間に余裕にある場合は、分量よりも多めのお湯で、あさりを殻ごと30分~1時間ほどコトコトと煮だし、殻のエキス、あさりのうま味がたっぷり出たスープを作ります。時間をかけて煮込むことで、あさりのうま味がしっかりスープに転化されます。(水が少なくなったら時々足して調節して下さい) ※手軽に作りたい時は、分量の水でアサリの殻が開いてから10分程度煮込めばOKです。
スープを食べるタイミングは朝食がオススメ。寝起きは体温が低い時間帯、温かい食事で内臓の温度を下げないことが、エネルギーを温存し、疲れにくい体をつくる秘訣でもあります。
また、日々できるケアとして、冷たい飲食物を重ねて摂取しないこと、食べ過ぎからお腹の中に未消化物をつくらないことも、消化の力を落とさず、湿気を溜めない体をつくる土台になります。
この二つのポイントが上手に意識できると夏バテの回避にもつながりますよ。
さて、次回からは、いよいよ夏の養生「太陽に負けない体ケア」のシリーズを紹介していきます!
(7月上旬の配信を予定しております。お楽しみに♪)
suriaアンバサダー 村上華子先生
2004年にヨガを始め、綿本彰氏にヨガを学ぶ。ヨガ仲間と共に『HAS YOGA銀座』を設立。
また、ヨガの指導のかたわら、中医学をベースにした薬膳フードデザイナーの資格を取得し、ヨガと薬膳のコミュニティー『季結び庵』を主宰。
ヨガによる心身の健康法に加えて、日本の風土、四季の移ろいに合わせた薬膳(食養生)のレクチャーも行い、自然と調和した、心地よい暮らし方の提案している。
2015年~アジア最大級のヨガイベント『ヨガフェスタ横浜』に、講師として毎年登壇。
さらに、ヨガを中心に心と体に向きあうための記事を執筆する編集・ライターとしても活動の場を広げ、様々な角度からヨガの魅力を伝えている。