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毎日を心地よく!幸福度を上げるセルフケア ~夏バテ対策!太陽に負けないからだ作り vol.1~

2020.07.03
  • コラム


こんにちは、suriaアンバサダーの村上華子です。今年の夏は、猛暑(酷暑?!)という予測がでていますが、みなさんはどんな暑さの対策、熱中症予防を行っていますか?
今月の連載は【夏バテ対策!太陽に負けない体づくり】と題して、ヨガと薬膳の視点から、夏をヘルシーに過ごすためのコツをお届けしていきます。

 夏に起こりやすい不調とは?

夏は自然界の陽気が盛んになることで、動植物は美しく伸び育つ時期。人間の体も血管が拡張することで、心身ともに活動的になります。夏の体は、熱がこもってオーバーヒートしないように、汗をかいて体の外に熱を逃がす体温調節を行っていますが、過剰に汗をかくと、体に必要な潤いまで出してしまい、ドロドロの血になって流れにくくなることも…。
夏のセルフメンテナンスのポイントは、(快適な温度に保った環境で)軽い運動やストレッチを行い、体を巡らせながら、適度な発汗を促して熱のこもりを逃がすこと。それと同時に、失った潤いを保つケアも意識したいところ。 

■夏に負けない体づくりのコツ
ヨガと薬膳からできるセルフケア

・夏バテしない効果的な水分補給
・血巡り+美肌のための夏の薬膳レシピ
・こもった熱を発散させ、心身を鎮めるヨガ

 【夏バテ対策!太陽に負けないからだ作り(全3回)】では、以上のことを意識しながら、元気な体を目指します。
今回はこの中から「夏バテしない効果的な水分補給」についてフォーカス。
エネルギーを補う、夏の上手な水分補給について、薬膳の視点からお伝えします。過酷な夏を元気に乗り越えるのは、実は、きれいになるチャンスでもあります。

 

冷たい飲食物の過剰摂取は
飲んでも潤わない、負のループに

 熱中症対策として、こまめな水分補給を促されますが、どんなものを、どんな風に飲めばいいのでしょうか。
キンキンに冷たい飲み物は、瞬間的なノド越しの爽快感がありますが、冷たい飲食物を取り過ぎると、お腹の働き(=消化の力)を弱めます。中医学でいうお腹とは、五臓六腑の「脾」の事。
脾の働きが落ちると、消化力とともに水の代謝が滞ります。その結果、水を飲むとお腹がちゃぽちゃぽ、でも必要なところに潤いが届かないので、“水を飲んでもノドが乾く感じがする”という、負のループに陥ることに…。
また、脾の働きが弱ると、飲食物からの栄養を、体の原動力になる「気(生命エネルギー)」に変えることができないので、夏バテの原因につながります。

ここで、今回のテーマになっている「夏バテしない効果的な水分補給」について。
実は、消化力が落ちている人にとっては、常温のペットボトルの水も負担になるんです。中医学の視点では、冷たい飲食物やお刺身やサラダ、みずみずしいフルーツなどの生ものは“消化に負担がかかるもの”という扱い。
加熱調理を加えて、消化に優しい食べ方を勧めています。つまり、ペットボトルの水も「生もの」。
夏になるとお腹の調子がいまいちという人は、飲む水にひと手間をかけて、白湯または、白湯を常温に冷ましたものを水筒に入れて持ち歩くのがいいでしょう。その際、ぐびぐびと一気に飲まず「必要な時にだけ、少しずつ飲む」という習慣を意識づけてください。

なつめを水と煮出す「なつめ水」 
汗が止まらない時は、レモンの酸味をプラス

 中医学には「汗血同源」という言葉がありますが、これは「汗も血も同じ」という意味。
暑くて大量に汗をかくと、気と血を消耗することで、夏バテが助長します。そこで、体の消耗が激しい人には、漢方の生薬として使われる食材「なつめ(棗)」がおすすめ。
なつめは気と血を補う食材、白湯になつめを入れた「なつめ水」は、エネルギー補給の薬膳ドリンクとして役立ちます。
また、汗が止まらない人は「なつめ水」に、レモンや梅干などの酸味をプラスしても◎。
酸味の食材には、過度な汗を止める収斂作用があります。なつめで気と血を補い、酸味で薬効成分をキュッと閉じ込めるようなイメージ。ただし、むくみ体質の人は、収斂作用によって余計に水を溜め込んでしまうので、酸味は控えたほうがベターかもしれません。

  写真は「なつめ」。世界三大美人の一人と呼ばれる楊貴妃は、毎日なつめを3粒食べていたのだとか。
ドライフルーツのようにそのまま食べても◎。ちなみに「なつめやし(デーツ)」と似てますが、別の品種で食材の働きも違います。近年、オンラインのなつめ専門店も見かけるようになりました。

 

 巷では「一日2ℓ以上水を飲むのがいい!」という健康法もありましたが、生まれ持った体の個性は人それぞれ違うもの。「今の自分には、どんなものがどれくらい必要なのか」。常に向き合いながら、匙加減を行うことが大切です。
そして、「瞬間的な心地よさ」を追いかけるのではなく、「継続的な心地いい状態」を目指していきたいもの。
そうは言っても、夏だからかき氷を食べたいんだ!という時だってありますよね(笑) そういう時は過度なストレスを溜めないように、かき氷を楽しんだ後には、温かいお茶や白湯を飲んで、お腹を温めるフォローをしてあげましょう。
日々の幸せ向上のためには、何事もバランスが大切です!

suriaアンバサダー 村上華子先生

2004年にヨガを始め、綿本彰氏にヨガを学ぶ。ヨガ仲間と共に『HAS YOGA銀座』を設立。
また、ヨガの指導のかたわら、中医学をベースにした薬膳フードデザイナーの資格を取得し、ヨガと薬膳のコミュニティー『季結び庵』を主宰。
ヨガによる心身の健康法に加えて、日本の風土、四季の移ろいに合わせた薬膳(食養生)のレクチャーも行い、自然と調和した、心地よい暮らし方の提案している。

2015年~アジア最大級のヨガイベント『ヨガフェスタ横浜』に、講師として毎年登壇。
さらに、ヨガを中心に心と体に向きあうための記事を執筆する編集・ライターとしても活動の場を広げ、様々な角度からヨガの魅力を伝えている。

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